Los Angels 4
「no no!!」
運転手が訝しげに、そのカードは違うよと言う。
よく見るとホテルのカードキーでtapしようとしていた。あわててtapカードを取り出しtapする。
バスはダウンタウンに向けて走りだした。
LAはmetroという交通公共サービスがあり、電車とバスを運営している。どちらにも共通して言えるのは、どんな距離でも一回片道3.5ドルだという事。路線の端から端まで行っても同一料金だ。 またsuicaのようなtapカードと呼ばれるものがあり、精算は基本それで行う。
バスの乗客はやはりくたびれた有色人種が多く、時刻も相まって眠りこけて微動だにしない人が多かった。
ワタシは命綱のgooglemapのポイントが目的地シルバーレイクに向かっているのを確認しながら、LAの街並みを楽しんでいた。街頭に並ぶ広告やお店の看板はアメリカンライフを、しがない東洋人中年に伝えてくれる。
約20分くらいでsunset parkmanというバス停に着く。バスを乗り換えれば目的地の近くまで行けそうだったが、少々遠いがここから歩く事にした。また何か面白いことがあるかもしれないしなどとおもいながら。
目的地はsateliteというちいさなライブハウス。シルバーレイクにはこのほかにもechoparkという有名なvenueがあるがこの日の演目にあまり興味をそそられず、こちらに来たという具合だ。
誰もいない。時間的なこともあるだろうが、シルバーレイクは住宅街らしいので、それも無理はない。ダウンタウンとハリウッドに挟まれた、隠れ家的魅力の街だ。美しい緑の丘陵地にたかそうな金利のローンで買ったであろう高そうな家が立ち並んでいる。日中に訪れたいところだ。
10分くらい歩いてようやくお目当のvenue、satelite
建物は暗くてよくわからなかったが、ガレージというよりはレストランを改築したような趣のある建物だった
店先にはいつものように強そうなセキュリティが1人いる。ライブを見たいことをインチキ英語で伝え、パスポートチェック、10ドル払って中に入った。
この日は今風のアメリカンポップス。バンド名はcandy pop。 お客は50人くらい。でも大盛り上がりだった。どうやら仲間内のようである。ビールを片手にそれを楽しむ。
先のバンドも含め2バンドでこの日の演目は終了。感想は・・かっこよかったけど、意外と感動しなかったというか、チェックしておいた動画通りで、今では学生でもこれくらいのクオリティでできるんだなってことだった。さぁ寝床にもどろう・・・・・が
バスはやってこない
時間は0時過ぎ。バスは1時台まであるが、それにしてもやってこない。そうしているとuberを頼んだであろう若者が白いフォードにのりこんでいく。鞭打たれた老体は、アメリカがいかに車社会であるかを痛感していた。
退屈と疲れがバス停でワタシを弄んでいると、白人の若者が一人こちらにやってくる。
「何分待ってるんだ?」
突然聞かれた。聞き取れはしなかったが、何を言いたいのかは大体分かる。
「10minitte!」ワタシは調子こいて答える。
「そうかたぶんもうすぐやってくるよ」
しばらくして
「アーユージャパニーズ?」
「イエス!サイトシーン!」
そう、何を言いたいのかは大体分かる。いや、ただそんな感じがしているだけの確率が7割くらいだったりするのだが
「ダウンタウンから歩いて来たんだ。もう足がくたくただよ」
そう言って彼は足をさすった。そう、言っていることは大体分かる。tiredって言ってたし。そして
「oh! I see! It's so tough」
頭のワルイワタシはそれくらいしか言葉を返せなかった。あぁなんとしたものか
それにしても意外な場面でおとずれたアメリカでの初ネイティブとのコミュニケーション。 なぜだ!?どうしてだ!?なぜワタシのようなクソジャップに話しかけるのだ!?もしかして忍者とかに興味がある今時少しずれた趣味をお持ちなのですか!?ショーコスギを崇拝してますみたいな。まぁただの退屈しのぎなのだろうが・・・
などと考えながら、"一人で来たのか?"とか"オレの刺青を見ろ"とかそういう向こうの親切な話題に対してワタシはフワフワソフレな英語で対応していた。あぁもっとちゃんとリスニングやっておけばよかったとおもいながら。
バスはまだやってこない。ややしばらくして彼はおもむろに
「do you wanna fuckin girl?」
これは100パー聞き取れた。なぜだ?きっとオレの脳みそのせいである。そこにはモーレツに反応するようにできているのである。素晴らしい。
「yes! but I dont have any money. I'm so sad」
スラスラ言葉が出てきた。なぜだ!?なぜ異国の地でもネガティブキャンペーンなのだ!?
「hahaha!」
初めてなんとなく通じ合えた気がした。やはり下ネタは最強である。
そうこうしているとバスがやってきた。帰りの車窓を見ながら、なんとか初日のミッションをこなしたなという安堵感に勝手にワタシは包まれていた。ムダな充実感というヤツを。
彼は運転手と会話をしている。あぁよかったなと思った。まともにしゃべれずにごめんよと
そういえば名前とか聞いとけばよかったな。今は何をしているんだろう?まぁ何もしてないんだろうけど
そんなワケでなんとか寝床にたどりついた。初日の予定がなんとかうまくいったので祝杯といきたいがあいにくお金はないので、本場のセブンイレブンへ
ホットドッグを買う。ケチャップもマスタードもないが向こうのソーセージはめっちゃしょっぱいのでちょうどよかった。さて二日目にそなえてもう寝るとしよう
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